印税生活の実態

今の時代、出版不況が長引き、印税生活呼ばれるものはなかなか難しいものになりました。

でも、やはり印税生活が成り立っている人も皆無ではありません。世の中には、不況時にこそ強い人もいますから。

で、私も、本を出版してから12年ぐらいは印税生活をしていました。本も60冊ほど出していますし(当時の会社名での出版も含めて)、本だけでなく、雑誌やムックの記事を書いた原稿料も含めて、ライター業だけで食べていました。

しかし、その実態は決して楽なものではありませんでした。

本を書き続けなければ印税は回らない

なぜかというと、「印税生活」というのは、本を書き続けなければ印税は回らないからです。

印税生活というと、なにやら、一冊書くとすごい大金が舞い込んできて、それだけでしばらく暮らせるようなイメージがあるかもしれませんが、現実は、やはりコツコツと孤独と戦いながら原稿を書くことを続けなければ、印税生活は成立しないのです。

印税の出し方は、本の定価×初版刷り部数×印税率 で求めます。

最近の出版事情の印税率は確かではないのですが、おそらく6%~8%といったところではないでしょうか。経験ある作家がもらえるのは10%ぐらいはいくかもしれません。

そして、刷り部数は、最近は数千部のところも多いとか。大手の出版社は全国の書店に並べるためにも小さな出版社よりは刷ることになりますが。

たとえば、刷り部数3000部としましょう。で、印税が8%。本の定価が1,300円とします。

すると、この場合の印税は、1,300円×3,000×8%=312,000円。

高いですか? 安いですか?

これは、本を書くのに書けた時間を考えてみたら、結構安いですよ。

たとえば本を書くのに、半年かかったとします。すると、1ヶ月5万円ちょっとの報酬ということですね。

3ヶ月で書いたとしても1ヶ月10万円程度ですね。東京なら、その金額は、家賃でスパンと飛んでいきますね。

そんなんで生活は成り立つのでしょうか?本を書かなくても、バイトしてお小遣い稼いでいても同じかもしれません。

もちろん、初版の刷り部数が多ければ金額は高くなりますから、同じ内容でも大手のほうが金額は高くなります。

だから、印税生活を成立させるためには、「できるだけ大手出版社で出版することを狙う」ことですね。

ただし、最近は、上記の計算式に対して、条件を付けられることがあります。

たとえば、とある出版社では、初版印税の計算は上記の通りですが、

「支払は刷り部数の70%分。残り30%は実売で払います」

というものです。

3,000部刷っていたら、最初にもらえるのは2,100部分。で、残り900冊分は、売れた分だけ支払いますということです。

もうどんだけお金にならんのって!

だから、働いたときに1ヶ月の給料が30万円と考えたら、印税生活するには、1ヶ月1冊のペースで本を出版していく必要があるということです。

想像したら、とにかく書きまくるしかありません。しかし、それだけ仕事があればいいのですが、仕事がなければ、空白の期間ができますね。次に企画が通ったのが、数ヶ月先だとしたら、その間は無収入になるということです。

だから、印税生活をするってことは楽ではないのです。

でも、途中で本が増刷になれば、ボーナス的に印税が入りますから、ちょっと嬉しい瞬間です。

また、1冊大当たりして、何十万部と本が出たら、印税はドカンと入ってきます。さらに、ミリオンセラーになったら、入ってくる桁が違います。

だから、一冊当たれば、印税生活ができるかもしれませんね。

筆一本で食べていくことは、そう簡単ではありません。だから、「夢の印税生活」というのは、夢の世界なのです。

出版は、どこか博打的な要素があります。

ちなみに、私が印税生活を切り上げたのは、本を集中して書きすぎて燃え尽きてしまったところにあります。

最後には、全く書けない状態になり休筆しました。そう、働き過ぎでした。結局、それぐらい筆一本で食べていくことは簡単ではないということです。

しかし時代は変わりつつある。電子書籍ならば印税は半端じゃないことも。

前述した話は、企画出版で紙の書籍を出す場合のお話。

実は最近、印税の事情が少し違ってきています。

それは、「電子書籍」です。

電子書籍は、紙の書籍に比べたら印税率はとても高いです。

Amazonkindleでは、通常35%、独占販売にすると70%の印税を実現できます。

さらに、電子書籍なので、印刷する必要がありませんから、刷り部数とくものがありません。

単純に、単価×印税率です。

また、在庫を持たないのと、電子書籍書店に本を並べ続けている限り、本を人目にさらしておくことができます。

電子書籍でAmazonのランキングのTOPクラスに入って維持すれば、本が売れ続けます。それはもしかしたら、紙の書籍なんかよりも売れるかもしれません。

実際に、こんな事例があります。

普通のOLさんが書いた書籍を出版したら、爆発的に売れたのです。1日1,500冊のダウンロード。

本の定価は500円ぐらいです。すると、kindleで独占販売して印税が70%としたら、

500円×1500冊×70% = 525,000円。

これを1日でたたき出しているのですよ。

そうなのです。こんな数字を知ってしまうと、紙の書籍で頑張って企画出版するよりも、電子書籍にして出版したほうが儲かるじゃん!という結論になるのです。

また、かなり売れていたので、大手の出版社から声がかかり、後から紙の書籍として出版されたようです。

電子書籍ならば、このように印税生活が可能かもしれません。

 

まあただ、電子書籍であっても売れるか売れないかは、マーケティングにかかっているといっても良いでしょう。

良い話もたくさんありますが、すべての人がその恩恵を受けられるとは限りません。

だから、本作りりは、自分が本を出す目的を明確にして、それに会う最適な方法で出版することをおすすめします。

そして、コンテンツを大切にしてください。生涯遺る本ですからね!

 

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投稿者プロフィール

RumiTamaki
RumiTamaki
マーケティング出版コンサルタント 環木琉美(たまきるみ)
ペガサス出版代表
2013年より電子書籍出版サービスを開始し、特に本の執筆支援を得意とする。テクニカルライターとして過去に商業出版で総部数60万部を出版。豊富な出版経験を活かして、現在は、起業家や小さな会社向けにターゲットを絞り、販売促進の本を提案している。情報化時代の信用・信頼につながる本を、ブログを書くように普通に皆が書けるようになる時代が来ることを願っている。

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