【出版体験談②】女性ライターとして独立を決意した日


こんにちは、でんでんむし出版のSOBACOこと傍嶋恵子です。今回は、会社員を辞めてライターの道に進むきっかけとなったエピソードをお話しします。当時、がむしゃらだった自分の姿や、決意を固めた瞬間について、今だからこそ振り返ることができます。

上司との会話が独立の引き金に

私は当時、Windowsコールセンターのグループリーダーを務めていました。業務の大変さに加え、取引先のきつい担当者や社内の改善点に対する不満を抱えていました。ある日、私は上司に改善案を提案し、それを取引先に通してもらいました。その結果、契約金額が倍増し、チームの業務もやりやすくなりました。

しかし、その後に行われた上司との面談で、私は「本を書く道に進みたい」と退職の意志を伝えました。すると、上司は「1冊書いたって生活できるとは限らない」「女が一人で東京でやっていけるわけがない」と言ったのです。

「絶対に見返してやる」という決意

その言葉に私は怒りを覚え、「やってみなければわからない」「自分の人生を選ぶ権利がある」と冷静に伝えました。

上司はさらに、「数年後に上場することも考えているから、株を買っておいて、上場してから株を売って資金を作って遅くないぞ」と引き留めてきました。きっと、彼としては私に辞めてほしくなかったのでしょう。

しかし、すでに怒りふつふつの私は、彼に尋ねました。「上場して、出版部ができて安定するまでにどれぐらいかかるのですか?」と。 すると、「3年ぐらいだ」との答えが返ってきました。

「3年もですか?」

「それぐらいかかる。」

考えただけでゾッとしました。仕事を辞めようと決心してからすでに3か月ほどが経ち、さらに、次の道への足も突っ込んでいる。ここで待つことは、せっかくのチャンスを逃すことになるのです。

二足のわらじという言葉もありますが、会社の給料も低く、生活もきつかった上に、サポートの仕事の大変さや上司への不信感も抱えている状態を、これ以上我慢できるとは思えませんでした。

そこで、「3年ですね。3年あれば、何か1つのことを成し遂げられます。」と私は言い切りました。

「上場するかもしれない、出版部を作るというのも、具体的な計画として実現するかはわかりませんよね。私は、自分の人生を選ぶ権利があると思います。」と、怒りをこらえながらも冷静に話しました。

そして最後に、「女が東京でできるかできないかなんて、やってみないとわからないと思います。だから、決心は変わりません」と伝えました。

そこまで言われたら、相手も、NOとは言えず、残念だが、わかった、といって話はまとまりました。

私の中では、「女が東京で一人でやっていけるわけがない」という言葉がひっかかっていて、女性をバカにしていると感じ、絶対に見返してやる、という野心が芽生えていました。

この野心のおかげで、会社を辞めてから燃えることができたのだと思います(笑)。
退職後の送別会で、上司は「今度また会うことがあれば、お前と仕事がしたい」と言ってくれました。その一言には、彼なりの精いっぱいの気持ちが込められていたのでしょう。それを聞いて少しだけ嬉しく感じながら、私は新たな道を歩み始めました。

これからの道

会社を辞める決断をしたことで、私は自分の人生を切り開くことができました。そこから始まるのは、さらに険しいイバラの道。しかし、その道の先に見える光を信じて進んだ日々が、今の私を作っています。

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