【SEOにも強い!わかりやすく伝わる文章講座3】主語と述語のねじれに注意する
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文章をわかりやすく書くコツ:主語と述語をきちんと対応させる
文章をやや長めに書くと、主語と述語がねじれてしまうことがよくあります。このねじれとは、主語に対して述語がきちんと対応していない状態のことを言います。
たとえば、次のような文章です。
- 彼女の特技は、暗算が速いです。
- 本来、マスコミは情報を伝える役割です。
- 何よりも気がかりっだったのは、試験の発表を待っている友人の合格を確かめたかったが、友人と会うことができなかった。
それぞれ、どこがおかしいかわかりますか?
主語と述語がきちんと対応しているかどうかを確認するときは、主語と述語の部分だけを抜き取ってみてます。
主語と述語だけで文の意味が通じるかどうかを見てみましょう。
彼女の特技は、暗算が速いです。
たとえば、「彼女の特技は、暗算が速いです。」は、主語が「彼女の特技は」、述語は「速いです」です。
「彼女の特技は、速いです。」となると、ちょっと文章がおかしいですね。
「彼女の特技は、暗算が速いことです。」と述語を修正すれば正しく意味が通じるようになります。
本来、マスコミは、情報を伝える役割です。
この文章の主語は「マスコミは」、述語は「役割です」です。
「マスコミは、役割です。」となると、これもちょっと文書がおかしくなります。
これは、主語を「マスコミは」にしてしまうとうまく文章がつづれませんので、次のように書き換えるとよいでしょう。
「マスコミの役割は、情報を伝えることです。」
「マスコミには、情報を伝える役割があります。」
何よりも気がかりっだったのは、試験の発表を待っている友人の合格を確かめたかったが、友人と会うことができなかった。
この文章の主語は、「何よりも気がかりだったのは」、述語は「会うことができなかった」です。
しかし、実際、何が気がかりだったのでしょうか?
友人が合格したかどうかが気がかりだったのか、友人と会うことができなかったことが気がかりだったのか、が曖昧です。
この文章には、2つの意味が入り込んでいます。それが、言いたいことが曖昧になっている原因です。
つまり、主語と述語の対応をチェックにすることで、意味が通じにくい文章であることに気づくこともできます。
●気がかりだったことが友人の合否だったら・・
「何よりも気がかりだったのは、試験の発表を待っている友人の合否だ。だが、友人と会うことができなかった。」
●気がかりだったことが、会うことができないことだった・・・
「何よりも気がかりだったのは、試験の合格発表を待っている友人と会うことができなかったことだ。」
このように、「何が気がかりなのか」を明確にすると、きちんと言い換えることができます。実際にこの文の意味が正しいかどうかは、前後の文章の流れによって違ってくるでしょう。
また、この文には2つの文章が入っていますので、単文に分けて、書き換えていくこともできます。
「試験の発表を待っている友人の合格を確かめたがったが、友人と会うことができなかった。会えなかったことが何よりも気がかりだった。」
「試験の発表を待っている友人の合格を確かめたかった。だが、友人と会うことができなかったので合格したかどうかがわからない。それが何よりの気がかりだ。」
参照:【SEOにも強い!わかりやすく伝わる文章講座2】一読して理解できる文章は一文一義のルールを使う
まとめ
文章の主語と述語のねじれは、文の途中に修飾語を入れたり、一文に複数の意味を含めて書くことによって起こりやすくなります。
文章を書いたあとの推敲時に、ねじれ文をチェックし、前後の意味に合わせて適切に書き換えていきましょう。
投稿者プロフィール

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マーケティング出版コンサルタント 環木琉美(たまきるみ)
ペガサス出版代表
2013年より電子書籍出版サービスを開始し、特に本の執筆支援を得意とする。テクニカルライターとして過去に商業出版で総部数60万部を出版。豊富な出版経験を活かして、現在は、起業家や小さな会社向けにターゲットを絞り、販売促進の本を提案している。情報化時代の信用・信頼につながる本を、ブログを書くように普通に皆が書けるようになる時代が来ることを願っている。
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