【SEOにも強い!わかりやすく伝わる文章講座5】冗長語句に注意する
まず最初に、この文章講座では、SEOにも通用するわかりやすく伝わる文章を書くための基礎的なテクニックをお伝えしています。
さて、冒頭の第一文。この中に、冗長語句と呼ばれる(同じ意味の語句)ものが含まれています。どこでしょうか?
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同じ意味の言葉が重なると文は重くなる
こんにちは。マーケティング出版コンサルタントの環木琉美です。
今回は、誰もが使いがちな冗長語句についてお伝えします。
冗長語句というのは、同じ意味の語句を文の中で繰り返して使っている語句のことです。簡単に言いますと、「くどい。言うのは一回で良い」と言いたくなる語句です。
しかし、この語句は普通によく耳にする言葉も多く、ニュースでもキャスターが使っていることがあります。
冒頭の文章に含まれる冗長語句は、「まず最初に」が正解です!
え?と思うかもしれません。これのどこが冗長なのでしょう?
実は、「まず」は「先ず」という漢字を使います。意味は、「先に」です。で、その後ろに「最初に」と続きますので、「まず最初に」と言ってしまうと「最初に」という意味が重なってしまうのです。
ですから、正しい日本語としては、「まず」もしくは「最初に」で良いのです。
冗長語句は、知らずに使っていることもたくさんありますので、確認してみましょう。
次の文章は、どこが冗長になっているのかわかりますか?
- 色の種類は、3種類まで選択できる。
- 走行中に蛇行しているバスが走っていたら連絡してください。
- このセミナーに参加するには、あらかじめ予約をしてください。
- その点については、十分に熟知しています。
- わかりやすいように、次のように下線を引くようにします。
- 予定は未だに未定です。
では、それぞれ、冗長語句を整理して、文を書き換えていってみましょう。
冗長語句を取り除くことで、文の言い回しがいくつかでてきます。別の言葉に言い換えてみることも文の上達につながりますので、参考にしてみてください。
色の種類は、3種類まで選択できる。
この文では、「種類」が冗長になっています。したがって、次のように書き換えるとスッキリとします。
「色の種類は、3つまで選択できる。」
「色は、3種類まで選択できる。」
走行中に蛇行しているバスが走っていたら連絡してください。
この文では、「走行中」にと「走っていたら」が冗長になっています。したがって、次のように書き換えるとスッキリします。
「走行中に蛇行しているバスを見かけたら連絡してください。」
あるいは、もっとスッキリとさせるならば、
「蛇行運転しているバスを見かけたら連絡してください。」
と書き換えると良いでしょう。
このセミナーに参加するには、あらかじめ予約をしてください。
この文では、「あからじめ」と「予約の予」が冗長になっています。「予約」とは、「あらかじめ約束をする」という意味ですから、前の語句の「あらかじめ」と意味が重なります。したがって、次のように書き換えるとスッキリします。
「このセミナーに参加するには、予約してください。」
その点については、十分に熟知しています。
この文では、「十分に」と「熟知の熟」が冗長になっています。「熟知」とは、「十分に知っている」という意味ですから、前の語句「十分に」と意味が重なります。したがって、次のように書き換えるとスッキリします。
「その点については、十分に知っています。」
「その点については、熟知しています。」
わかりやすいように、次のように下線を引くようにします。
この文では、「ように」が3つも使われています。たとえば次のように書き換えてみます。
「わかりやすくするために、次のように下線をひきます。」
いっそ、文の前後を入れ替えて、
「次のように下線を引くと、わかりやすくなります。」
としても良いでしょう。
予定は未だに未定です。
この文は、「未だに」と「未定」が重なっています。「未定」は、「未だに定まっていない」という意味ですから、前の「未だに」と意味が重なります。
したがって、次のように書き換えることができます。
「予定は未だに決まっていない」
「予定は未定です。」
まとめ
冗長語句は、知らぬ間に使ってしまうことがよくあります。冒頭で述べた「まず最初に」というように、誰もが普通に使う言葉の中にも含まれることがあります。決して間違いではないのですが、使い方によっては、「難しい」、「重苦しい」印象を読者に与えてしまうことがあります。
「わかりやすい」「相手に伝わる」ことを意識するのであれば、語句はスッキリとさせていきましょう。
文章を書いたあとの推敲時に、しっかりとチェックしていきましょう。
練習問題
このほかにも、下記にような文例があります。さて、あなたならばどのように書き換えますか?
- 「この問題を大きく大別すると、3つに分けられます。」
- 「各ファイルごとに名前を書き換えてください。」
- 「第5番目の問題は難しい」
- 「企業では、改める必要がある改善点が数多くある。」
例のごとく、答えはいつか文章講座を開催したときに(笑)
投稿者プロフィール
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マーケティング出版コンサルタント 環木琉美(たまきるみ)
ペガサス出版代表
2013年より電子書籍出版サービスを開始し、特に本の執筆支援を得意とする。テクニカルライターとして過去に商業出版で総部数60万部を出版。豊富な出版経験を活かして、現在は、起業家や小さな会社向けにターゲットを絞り、販売促進の本を提案している。情報化時代の信用・信頼につながる本を、ブログを書くように普通に皆が書けるようになる時代が来ることを願っている。
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