電子書籍出版をビジネスで活用するための7つのSTEP
はじめまして。マーケティング出版コンサルタントの環木琉美(たまきるみ)です。
あなたは今、ビジネスを始めていますか?
会社をすでに経営している、個人事業でまずは起業をしてみた、あるいは、起業をしようと考えているならば、必ず、あなたには何か「世の中に伝えたいメッセージや経験から学んだノウハウなどがある」はずです。
それがどんなメッセージであろうと、あなたのメッセージを必要とする人がいる限り、ビジネスは成り立ちます。
そして、このビジネスに対して、もちろん収益をあげていくことは大切ですし、できれば、「優良顧客」に来てほしいというのが誰もが願うこと
です。
「優良顧客」とは、目的をはっきりと持って、モチベーション高くしてやってくるお客様です。このようなお客様にたくさん来てもらいたいと望むのであれば、私たちは、この情報社会の中で、お客様に目的を明確にした情報を与えていかなくてはなりません。
そして、お客様に選んでもらうことが大切になってきます。
その方法の1つとして、「本を書いて出版する」ことは最適です。
あなたが伝えたいメッセージを世の中に幅広くに広めていくならば、本を書いて出版することが手っ取り早くもあり、お客様を説得するものとしてもとても有益なのです。
そこで、私がおすすめするのは、電子書籍出版です。
電子書籍は、AmazonのKDP(kindle direct publishing)を利用すれば、制約なく、自由に本を出版することができます。
実際に出版手続きを行うと、3日以内に出版が可能です。実際は、半日もかからず出版できますが、例外もあるでしょうから3日程度を目処に考えれば良いでしょう。
大きな出版社から紙の書籍として商業出版する場合、執筆にも制作にも時間がかかります。企画を通すところから考えると、本の出版までに1年も2年もかかることがあります。
一方で、電子書籍は、今書いて、今売ることができます。
現代の変化がすざましい時代のビジネスで少しでも優良顧客と出会いたいと思っているときに、そんな悠長に商業出版にこだわって本を書いている時間はありません。作家を目指す方は別ですが、手っ取り早く、優良顧客となるかもしれないお客様に確実にメッセージを届けていきたいというのならば、メリットの多い電子書籍出版がおすすめです。
情報を伝える方法として、Webのコンテンツマーケティングもおすすめですが、本でマーケティングを行うことのメリットは、「まとまった情報をコンパクトに伝えることができる」ことです。
ブログなどでは、毎日の記事によって、じわじわとお客様に認知してもらったり、検索してもらうには適していますが、伝えたい情報をまとめて伝えるのに、「本」以上に適したものはありません。
また、この本を書くことに取り組むことで、経営者自身の知識やノウハウをアウトプットして棚卸しができますから、かなりの自己成長につながります。この成長が、よりビジネスを良いものへと発展させていくことにもつながります。
ですから、ただ商品やサービスを売る目的で本を書くことをおすすめしているのではありません。
本を書くことは、あなた自身を含めて総合的に飛躍できる挑戦なのです。
ビジネスもあなたも成長することができるツールとして、電子書籍出版をおすすめしているのす。
また、「本を書く」ことに不安を持っているかたも少なくないかもしれません。
どのように本を書けばいいのか、何を書けば良いのか、また、書いたらどうすれば出版できるのか、と知らないことばかりかもしれません。しかし、知らなくて当然です。
そこでまず、電子書籍出版をビジネスの一環として活用するためのステップを紹介していきます。
この考え方にそって、まずは、本を出版の考え方の概要を知ってください。
目次
STEP1.ビジネスの仕組みを考える
本を出版する目的を考えましょう。
本をビジネスに活かしていくならば、あなたが書いた本を読んだお客様をどこへ導くかをイメージし、導線を作りましょう。
このとき、どんなお客様をターゲットにするのかを、まずしっかりと考えてください。
そして、そのターゲットのお客様を、あなたが提供するサービスのどこへ導いてあげるのか?ということを考えていきます。
たとえば、次のように導きたいところがあるのではないでしょうか。
- 本の読者に講座やセミナーに参加してもらいたい
- 本の読者にお店に来てもらいたい
- 本の読者にオンラインサロンなどのコミュニティに入ってもらいたい
考え方としては、あなたがお客様にサービスや商品を提供するために開催するミニセミナーや体験セミナーがあるとしたら、それに参加してもらった後、お客様をどこへ連れて行くかの導線を作るということです。
そして、この導線をきちんと本の中に作り込み、迷わず次のステップへお客様に進んでもらう道を提供することが大切です。
STEP2.本の企画を作る(テーマとターゲット、目的を整理する)
次に本のテーマを考えます。これは、「1.ビジネスのしくみ」を考えると前後しても問題はありません。
本を書く利点の1つには、「伝えたいことをまとめてしっかりと伝えることができる」ことがあります。
メルマガやブログのように、毎日少しずつ読んでもらってお客様にファンになり続けてもらうことが目的というよりは、「お客様の心を一気につかむ」ことが本には求められます。
すでに、メルマガやブログを書いているかたは、それらの記事をベースに構成を作っていっても良いでしょう。
ゼロから書いていく人は、あなたが伝えられる専門的な知識をベースにしていくと良いでしょう。
そこできめることが、「テーマ」と「ターゲット]、そして目的です。
テーマは、本のタイトルにもつながりますが、「この本で何を伝えるのか」です。言葉を変えれば、「あなたが書きたいこと」です。
「ターゲット」は、本の読者です。販売促進にための電子書籍では、読者があなたの見込み客になっていきますから、あなたがどのような人々をお客様として迎えたいかを考えると良いでしょう。
「目的」の1つは、本をビジネスに取り入れますから、「新規顧客を得ること」がありますが、それとは別に、本を読んだ読者にどのようになってもらいたいか、あるいは、本の読者に何を伝えれば、自分の商品やサービスを理解してもらえるか、を考えてみてください。
テーマとターゲット、目的が決まったら、テーマをターゲットに向けて、どのようなアプローチで書いていくかを考えてみましょう。
このとき、仮のタイトルをつけてみると、方向性が定まりやすくなります。
STEP3.本の企画を作る(目次を考える)
Point1とPoint2で、本のターゲットと目的を絞り込んだら、今度は、目次をつくります。このとき、まず大枠を考えます。
仮でつけたタイトルをベースにして、大枠を作っていきます。
本の目次は、一般的に、第1章、第2章・・・というように第一階層の章見出しが展開されます。
さらに、それぞれの章の中に、1-1、1-2、2-1、2-2…というように、節(項)が、第2階層として展開されます。
ビジネス書は、このように、第1、第2階層ぐらいでまとめると良いでしょう。
まずは、第一階層である章見出しを考えます。
考え方としては、まず、書きたいことを、ザっと箇条書きで書き出してみてください。とりあえず、順不同でかまいません。
すでに、ブログなどを書いてネタがある人は、そこから抜粋して、ネタを箇条書きにだしていきましょう。
ブログなどは書いていないが、普段からお客様に対して自分が話していること、自分のこだわっていること、熱弁したいことあれば、それらをまず、箇条書きでアウトプットします。
なかなかネタが思い浮かばない人は、本の役割を考えてみてください。
本の役割は、ターゲットのお客様が抱えるだろう疑問を解決することでもあるのです。
たとえば、私たちが本を買うとき、「自分が知りたいことの答え」を探していることが多いです。
小説やコミックなどの娯楽は別として、実用書などを探すときは、何か疑問を持っていることが多いです。それを意識していなくても、本のタイトルや目次をみたときに、「あ、これが知りたかったんだ」、「これは勉強したいことだ」と思って購入に至ります。
ですから、販促を目的としたら、「自分が買いたい商品や受けたいサービスがあるときに芽生える疑問」が潜在的に読者の中にあるはずなので、その疑問を解決することを考えてください。
この場合は、「お客様が何を疑問に思っているか」を考えると良いでしょう。また、何の知識もないお客様の立場にたったことを想像して、自分だったらどんな情報を貰えれば、その商品やサービスに興味を持てるだろうか、ということなのです。
このとき、「書くことがない」となれば、テーマを考え直したほうがいいかもしれません。
販促の電子書籍として考えた場合、大切なことは、すでにあなたの中にあるはずですから、「書くことがない」ということにはならないと思います。
自分の中にあるネタでないと、本を書くことは大変な苦労につながるはずです。まずは、背伸びをしないで、身の丈で考えていくことが大切です。
ネタ出しが済んだら、箇条書きリストをグループ化してみてください。すると、いくつかのグループに分かれるのではないでしょうか?
ここで出来たグループを1つの章として考えていけば、目次も作りやすくなります。
*本の企画書のつくりかた(無料ダウンロードサービス)
STEP4.執筆をする
テーマと目次が決まったら執筆をします。
もちろん、ここが一番時間がかかる大切な過程です。
おすすめとしては、まず、「はじめに」を書いてみましょう。「はじめに」は、読者に伝えることを総合的にまとめる内容です。実際には、原稿を書き上げてから書くほうが書きやすいのですが、原稿を書く前に「はじめに」に取り組むことで、1~3のポイントで詰めた内容の再確認をすることができます。最終的に書き直せば良いので、「はじめに」をまず書いてみて、本のコアな部分を書いて実感していきましょう。
本文は、目次に沿って書いていくことがおすすめです。
最初書けない場合は、書けるところからでもかまわないでしょう。しかし、書いているうちに、もしかしたら最初に決めた「目次案」が違ってくるかもしれません。その場合は、最初に決めたことにとらわれないで、どんどん変更していきましょう。
ただ、仮のタイトルから軸がそれないように、注意して書いていきます。
書いている途中、仮のタイトルや目次案がどうしてもそぐわなくなってくるのならば、もう一度、総合的に練り直してみるのも1つの方法です。
参考記事:原稿執筆に欠かせない推敲とは
原稿執筆支援サービスはこちらSTEP5.本を制作する
原稿ができれば本を制作します。
しかし、電子書籍の制作や、紙の書籍の制作にしても、知識があるならば別ですが、ゼロから知識をいれなければならないのであれば、時間がかかるばかりです。スピーディーに出版するには、専門業者にまかせてしまったほうが早いです。
また、本の制作には、次のような作業も必要になります。
- 原稿の校正・校閲
- 表紙デザイン
- 作成 ・紙面レイアウト(DTP)
これらを、一人でやることがとても大変です。一人でできる人はチャレンジすれば良い話ですが、自分のビジネスと本をすばやく出版することを考えるのであれば、プロの手を借りて仕上げたほうが、仕上がりも、見栄えも違ってきますからおすすめです。
*原稿の校正・校閲とは
参考:書籍のページレイアウトについて 参考:電子書籍における表紙デザインの重要性STEP6.出版する
本の出版は、電子書籍ならば、Amazon kindle で自分で電子書籍を出版することもできます。出版方法を書いた電子書籍も出ていますから、参考にして自分でやれるならば、自分でやっても良いでしょう。
しかし、これも前項で述べたのと同じで、それなりに予備知識がないと手間と時間がかかるものですから、面倒だと思う人は、専門家にまかせることをおすすめします。
電子書籍だけでなく、紙の書籍としての出版も希望する場合は、AmazonのPOD(プリントオンデマンド)出版がおすすめです。
POD出版は、本の受注生産です。Amazonで注文を受け付け後、本を1冊ずつ印刷して注文者に発送するしくみです。
本の印刷データをAmazonにあずけておけば良く、自身で本を大量に印刷をして在庫を抱える必要がありません。
POD出版では、著者が自分の本を注文して購入も可能ですから、セミナーや講座などで紙の本を活用するときは、必要な部数だけ印刷して手元に置くことも可能です。
無料配布する小冊子の典型的パターンは、あらかじめ何百部と手元に冊子を刷っておかなければなりませんが、POD出版の場合は、そういった手間とコストを大幅に削減できることが特徴です。
参考記事:今さら聞けない電子書籍出版について参考記事:在庫所持不要のPOD(プリントオンデマンド)出版について
STEP7.プロモーションする
無事、本が出来たら、宣伝をしなくてはなりません。
いくら、電子書籍であろうと、POD出版であろうと、Amazonでは、世の中の有名な著者と同等に肩を並べて本を売ることができます。
しかし、今の時代は、本屋に本が並んだからといって、なかなか売れるものではありません。
もちろん、Amazonで独占販売を行えば、読み放題やプライム会員のおすすめ図書の対象して、幅広く本を読んでもらう機会を増やすことができます。
しかし、これだけでは不十分です。
やはり、自分で、本のランディングページを作ったり、SNSなどで告知したり、広告を出したり、とにかく露出して宣伝してくことを著者自らが考えてやっていかなければなりません。
どのように書いた本を活用していくかはそれぞれのビジネスのやり方によって考えていくことが大切ですが、「本を出したら出しっぱなし」のままでは、ビジネスに活かすことも難しくなってきます。
このように、自分のビジネスで活かしていく本を書くのならば、冒頭でも述べたように、読者をナビゲートするだけでなく、たくさんの人に本の存在を知ってもらうためにも、自分で工夫をして本を売っていくことは欠かせません。
電子書籍マーケティングは、次の「電子書籍活用でマーケティングを成功させる9つのポイント」を参考にしてみてください。
まとめ
仕事で活かす本を書くとなると、この7つのステップを踏んでいく必要があります。
個人事業の方や小さな会社の経営者にとって、これらすべてを自分の手で行うとなると、相当な時間と知識が必要になります。
まずは、自分のゴールを考え、自分ができるところはどこか、プロの手を借りるならばどこで借りるかをよく検討していかれることをおすすめします。
プロの手を借りればそれだけかかるコストも増えるかもしれません。
しかし、書籍は、あなたの信用を後押ししてくれるツールです。何もたくさん売れなくても、ターゲットにしているお客様の手に届き、あなたの伝えるべきことをしっかりと伝えれば、優良顧客になってくれるはずです。
あなたの営業マンとなって、信用を売ってくれるのが本ですからしっかりと作り込んでいきましょう。
投稿者プロフィール
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マーケティング出版コンサルタント 環木琉美(たまきるみ)
ペガサス出版代表
2013年より電子書籍出版サービスを開始し、特に本の執筆支援を得意とする。テクニカルライターとして過去に商業出版で総部数60万部を出版。豊富な出版経験を活かして、現在は、起業家や小さな会社向けにターゲットを絞り、販売促進の本を提案している。情報化時代の信用・信頼につながる本を、ブログを書くように普通に皆が書けるようになる時代が来ることを願っている。
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