【電子書籍マーケティング1】電子書籍は自分でプロモーションする
マーケティング出版コンサルタントの環木琉美(たまきるみ)です。
今回は、「電子書籍活用でマーケティングを成功させる9つのポイント 」で紹介している「Point1.自分の電子書籍は自分でプロモーションする」について詳しく解説していきます。
目次
自分の電子書籍は自分でプロモーションする
電子書籍を出版したら、もはや自らプロモーションをして本を売っていくことはとても重要です。
本を出したら出しっぱなしでは、思うようには売れません。実際、商業出版の本が書店に並べて売れるのも、出版社の営業やマーケティングがあってこその結果です。また、新聞広告を打つなど、出版した本を売るために予算をかけて本を売っています。
だから、自分で電子書籍を出版したら、自分で本を売ることに力を注いでいかなければなりません。
単に、Amazonの書店に並べたところで、本の存在を多くの人に知ってもらわなければ本は思うようには売れません。
もし、「電子書籍を出してAmazonのランキング1位を取れば、売れるかも!」と淡い期待を抱いているのであれば、すぐにその期待を捨てて、「自分で売る」ことに頭を切り替えてください。
もし、あなたが本を出して満足、というのであれば、私は何も言いません。が、ビジネスのマーケティングに活かしていく本なのですから、他力本願では、自分が望む成果を出せません。
これが、もし、自分で印刷をした小冊子だったらどうでしょう?
ビジネスでは、小冊子を印刷して無料で配布する手段はすでによく使われますが、お金をかけて印刷したらそれを一生懸命に配りますね。セミナーを開いて受講生の持ち帰ってもらったり、お客様との商談時に資料として渡したり、資料取り寄せを受け付けて希望者に送ったりと、自ら行動して配布するはずです。
ビジネスとして電子書籍を出版しても、基本、同様に宣伝していかなくてはビジネスには結びつかないということなのです。
また、今となっては超有名な本田健さんや、経営コンサルタントで作家でもある神田昌典さんも、最初は、小さな小冊子を無料配布するところから始まっています。
私たちは、そういった地道の努力など知らずに、今目の前にある結果として大きな成果を見てしまうので、自分もすぐにそこに到達できるのでは?と思うのかもしれませんが、やはり、最初は誰もが地道な努力を重ねているものです。
ですから、出版した後、本を放置するのではなく、あなたのエッセンスを凝縮した電子書籍を、見込み客となる読者に届けることを意識してください。このような覚悟を持たれると、プロモーションすることも楽しくなってくるはずです。
プロモーションの手段とは?
自分でプロモーションをしていくには、まずは、自分のメディアを持ちましょう。
Webサイトやブログサイトを持つ
ビジネスをすでに始めている人であれば、自身のWebサイトはもう準備できているかもしれません。あるいは、ブログ専用サイトでも良いでしょう。これらのサイトで、日々更新をしていくことで、検索エンジン対策を施すことができます。このサイトに、電子書籍の紹介ページはもちろんのこと設定していきましょう。バナーなども作成し、サイト訪問者に本の存在を知らせることは必須です。
SNSを活用する
これは、それほど大げさに考える必要はありません。すでに、facebookやTwitterなどのSNSを利用しているならば、まずは、タイムラインで本を紹介することから始めていけば良いでしょう。
また、facebookをやっているひとは、タイムラインとは別に自分のビジネスページを作成すると良いでしょう。公私混同しがちなfacebookですが、専用ページならば、ビジネスの情報に絞って発信ができます。ビジネス用のページは1つのコミュニティになりますから、興味があるユーザーが集まりやすいのが特徴です。
また、メルマガ、ステップメールなどもすでにしくみとして持っているのならば、当然、日々の発信の中で電子書籍を出版したことを読者に伝えてください。
LINE@やオンラインサロンを開設する
最近は、メルマガがLINE@に変わったり、オンラインサロンなどを開設して、会員とダイレクトのコミュニケーションをする方法も人気があります。
新しくことを始めることは勇気がいることですが、これらを使ってどのように展開していくかのヒントや使い方は、本が出ていたり、Webで情報を探していくことができます。無理に使用する必要はありませんが、プロモーション手段として、長い目で見て取り入れていきたいものでもあります。
余談ですが、オンラインサロンについては、お笑いタレントの西野亮廣だんが書いた「新世界」という書籍の中で、オンラインサロンについてわかりやすく述べられている箇所があります。実際に運営されている方の経験と、どのように参入すればいいかのヒントもたくさん得られますから、機会があったら参考にすると良いでしょう。
もちろん、いきなり電子書籍を売るという目的だけで始めるには、いささか大げさな手法かもしれませんが、新しい時代の流れとして今後メジャーになっていきますので、プロモーション手段の1つとして参考にしてみてください。
動画を活用する
最近は、動画活用も盛んです。動画を使って、電子書籍に書いたことを少しずつ解説していくことでプロモーションができます。
Googleで何かのキーワードを検索するとわかることは、最近のGoogleでは、検索結果に動画をトップページに引っ張ってくる傾向があります。Webサイトよりも動画が見つけやすくなっているのは事実で、動画プロモーションは、検索エンジンとは相性が良さそうです。動画活用はどんどんしていったほうが良いかもしれません。
何も、YouTuberになれ、ということではなく、電子書籍紹介、もしくは、ビジネス全体にうまく動画を使うことです。
動画の時間は、短いほうがベストです。1分~2分程度にまとめたほうが視聴者は見てくれます。
ときどき、20分、30分と動画でしゃべる人もいますが、これは、よほどその人のファンか、内容的に興味をすごく持たない限り、見る方はつらいですから、おすすめできません。
それよりも、動画時間を短くして、ダイレクトに電子書籍を紹介するのではなく、電子書籍でとりあげたテーマに沿って、役立つミニ知識を与えることを目的とした動画をたくさんあげていったほうが印象はよくなるでしょう。
最終的には自分とお客様に合うツールを使うことがベスト
前述したように、ネットでプロモーション活動をするためのツールは、いろいろな選択肢があります。このようなツールは、常に新しいブームが到来し、人々の価値観も変化していきますが、やり方が古くなったからといって、やらないという選択肢を持つことはよくないということです。
よく、メルマガはブログはオワコンだと言われます。オワコンとは、「終わったコンテンツ」の略称ですが、果たして、本当に終わっているのでしょうか?
ブログがオワコンだと言われた最初は、2000年代前半の頃です。ブログの後に、wikiが登場したとき、ブログはもう古い、などと言われていましたが、それから、15年ぐらいたった今でも、ブログは健在です。その中でも、何度もブログは終わったと言われることがありましたが、やはり今になっても、ブログは健在です。
メルマガもしかりです。メルマガを読む頻度が少なくなっている人は多くなってきてはいることは事実ですが、終わっているわけではありません。
これらのツールを選ぶポイントは、自分が使えて、求めるお客様に合うツールを使うことです。
たとえば、サービスのターゲットが若い世代ならば、メールを利用したメルマガよりも、LINE@のような、スマホやタブレットで使いやすいツールを選んでいったほうがいいかもしれません。
一方で、PCを使うことのほうが得意で、スマホを使うのがやっとという人もまだまだ多い世代では、LINE@のような最新のツールを使っていくよりも、従来のメルマガのほうが訴求できるかもしれません。
常に新しい技術を知って取り入れていくことも大切ですが、必ずしも世の中すべての人が時代の先端にいるとは限りません。
あなたのサービスの顧客がどの世代なのかということを目安として、あたな自身も無理なく使えるツールを選択していかれることをおすすめします。
Amazonのマーケティングプログラムを活用する
自分でプロモーションして電子書籍を売っていくことは欠かせませんが、Amazonのマーケティングプログラムを活用することも視野に入れていきたいです。
Amazonのマーケティングプログラムは、電子書籍出版の際に、KDPセレクトに登録することによって、利用することができます。このKDPセレクトを利用する条件が1つあります。それは、Amazonで電子書籍を独占販売することです。
電子書籍書店は、全国にもいくつかあります。有名なところでは、iBOOKS、GooglePLAY、紀伊國屋書店、楽天koboなどがありますが、出版代行をしてくれる会社(あるいはサイト)に頼むことで、全国書店で売ることができます。
KDPセレクトの条件は、他の書店では売らないこと。その変わり、次のことが可能になります。
- 日本、ブラジル、インド、およびメキシコの読者への販売に対して、70% のロイヤリティを受け取る権利が得られる
- kindleオーナーズライブラリーの対象書籍へ登録できる(prime会員向けのサービスです)
- kindle Unlimited(電子書籍読み放題サービス:月額制)の対象書籍に登録できる
- 本の無料キャンページや期間限定割引などの販促を実施することができる
- KDPセレクトの無料サービスで読まれた電子書籍は、読まれた分に対して分配金を受け取ることができる。
これらの利点は、幅広い読者層に対して電子書籍をアピールできることです。
無料の読み放題は特に、読者が読んでもらう可能性は高くなりますので利用していきたいサービスです。
実際、私のところで出版している電子書籍はKDPセレクトを利用していますが、無料読み放題サービスで読まれるページ数は、毎月予想を超えています。すでに、4年近く前に出した本で、宣伝もしていませんが、それでも、どこかの誰かが本を探し出して読んでくれます。
忘れてはならないのが、この電子書籍の読者が、あなたの強力な見込み客になっていく可能性があるということです。
KDPセレクトは無料で利用できますから、Amazonで独占販売することも、プロモーションの1つかもしれません。
他の全国書店へ流通させるとなると、月単位で手数料がかかってきますので、本の売上よりも手数料が上回ることがあります。
もちろん、Amazon読者とは違う層が見込めますから、それはそれでおすすめしたい気持ちもあります。
KDPセレクトは、90単位で更新できます。したがって、一定期間は独占販売、そうでない期間は、全国の書店に流通させるというのも一つの方法かもしれません。
なお、Amazonのマーケティングのプログラムの利用については、次の記事でも詳しくかいています。参考にしてください。
リンク:【電子書籍マーケティング】読者が無料で読めるサービスを積極的に利用する
投稿者プロフィール
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マーケティング出版コンサルタント 環木琉美(たまきるみ)
ペガサス出版代表
2013年より電子書籍出版サービスを開始し、特に本の執筆支援を得意とする。テクニカルライターとして過去に商業出版で総部数60万部を出版。豊富な出版経験を活かして、現在は、起業家や小さな会社向けにターゲットを絞り、販売促進の本を提案している。情報化時代の信用・信頼につながる本を、ブログを書くように普通に皆が書けるようになる時代が来ることを願っている。
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