【大人の小論文1】ブログで論理的に述べたければ小論文の基礎を知る
こんにちは。環木琉美です。
最近、自分の意見をきちんと述べたくても述べられなかったのが、ブログを書くことで、随分と言葉が出てくるようになったという、クライアントさんの嬉しい言葉を聞きました。
やはり書いていれば、頭の中も自然と整理されるし、言葉が出やすくなることは事実です。
でも、物事を論理的に述べるというのは、感覚的な要素を強い人にとっては、なかなか難しいかもしれません。特に、女性のほうが、感覚的な人が多いような気がします。
そういう私も、もともとは、かなりの感覚人間です。こんな私が、今、論理的に書けるのも、話せるのも、すべては、「書いてきた」からに過ぎません。
そこで今日は、論理的に書くための訓練として、ちょっと学生時代に戻って、「小論文」の話から、論理的に書く方法をお伝えしてみたいと思います。
目次
小論文の手法は、論理的な文章を書くための簡単スゴ技
あ、そこのあなた? 今、「小論文」と聞いて、「ああ、もうダメ」と拒否反応しめしませんでした?
無理もないですね。「小論文」という言葉が堅いので、急に難しいことを要求されるような感覚があります。
食わず嫌いじゃありませんが、「自分には関係ないや」と目を背けたくなりますね。
しかし、実は、「小論文」の書き方は簡単で、これを知ると、なぜか、短い文章でも論理的に書けてしまう、論理的文章を書くためのスゴ技なのです。
一般的に、「論文」は、自分の研究結果をまとめて、自分の考えや意見を述べていくものですが、小論文は、研究をして述べるものではなく、「私はこう思う」ということを伝ることが目的ですから、実際は難しくありません。
実は、小論文の型を知ると、ブログでわかりやすく読者に伝えるコツもわかるのです。本日は、まず、小論文の型についてお話します。
小論文は、型を知れば簡単に書ける
実は、2018年夏、私は、愛知県の高校3年生に向けて小論文の講義をしていました。
高校3年生では、受験のために小論文を書いたり、就職のための志望動機を書いたりするなど、「自分を表現」することが一つ課題になります。なかなか、小論文を教えられる教員も少ないらしく、外部の講師に依頼するケースもあるようです。
で、あまり小論文がわかっていない大人が生徒を指導すると、「話し言葉を書くな」、「もっと論理的に書け」という、言われたほうは、「どれが話し言葉なのか?」「論理的ってどういうことだよ」と突っ込みたくなるような指摘になるのです。まあ、とにかく、なんでも、原稿用紙の文字を埋めさせればいい、とお手上げの先生もいます。自分の専門外だと難しいのだと思います。
で、そんな高校生も、きちんと「小論文では何を書けばいいのか」ということと、「どのように書くのか」を説明すれば、案外、テーマをやさしくすればサクっと書けちゃうのです。
私の時代にも(もう何十年も前です(笑))、小論文が短大などの試験科目にありましたが、学校で(高校は普通科です。商業の場合はわかりません)、まともに教えてもらったことはありませんし、その頃は、「論理的に述べる」ということは、今ほど重視されていませんでした。必修科目でもなかったし、小論文をきちんと学んだ方というのは、それほど多くないのでは?と思いますね。
さて、前置きが長くなりましたが、この先を読めば、小論文がどんなものであるかは、すぐにわかりますよ。
小論文の基礎の型は、「序論」「本論」「結論」
小論文のポイントは、「自分の意見を述べる」ことです。
だから、ブログは、まさに「自分の意見を述べる」ことがメインですから、ブログを書くのに役立つのです。
そして、小論文には、次の基本の書き方の型があります。
- (序論)私は、~が~だ。
- (本論)なぜなら、~だからだ。
- (結論)だから、私は、~が~だ。
これです。たったこれだけです。
たとえば、テーマ「私の好きなこと」
「私は、小説を読むことが好きだ。
なぜならば、小説は、私をさまざまなの世界に連れて行ってくれるからである。
だから、小説を読むことが好きだ。」
はい、これで、小論文の型にはめた文章になりました。つまり、「私は小説が好きだ」を論理的に述べた文章です。
つまり、小論文は、最初の「序論」で、自分の意見を述べ、「本論」で、述べた意見の理由を示し、「結論」で、自分の意見を再度述べる、という流れで書くものだと覚えてしまえばいいのです。
もちろん、小論文の文字数が増えれば、意見になる内容の根拠や事例などを述べていく必要が出てきますが、基本、この型で、1000字程度までは書けると思いますね。
え、いきなり1000字?、多いですか?ならば、400字程度から始めても良いでしょう。
上記の文章に枝葉をつけていけば、文字数は増やすことができます。
たとえば次のように、小説を具体的なものに絞り込んでみます。すると、テーマがギュット凝縮されますので、それについて述べられることも自然と増えます。枝葉を付けるのは、まず、本論のところ。「なぜ好きなのか?」という理由を少し丁寧に説明するのです。
「私は、ミステリー小説を読むのが好きだ。
なぜならば、ミステリー小説には、謎を解く楽しさがあるからだ。読んでいく中で、何か事件が起こってもすぐに真相は明らかにならない。事件に隠された謎が、本を読み進めるうちに解き明かされていくわけだが、最後まで、答えを知りたく、ドキドキしながら読み進めてしまう。この感覚は、現実ではなかなか味わえなく、小説だからこそ味わえる感覚だ。それが楽しいのだ。
だから、私はミステリー小説を読むのが好きだ。」(211字)
これでもう200文字超えました。
そして、基本は、自分の意見を述べるものなので、正解も不正解もありません。
この型で述べることによって、最初に書いた意見が、最後にもう一度、根拠を元にして書かれることで、説得力が増すのです。
このように、小論文は、それほど難しいものではありません。
まずは、型として、上記の、1,2,3のステップでいろいろ述べる練習をすれば良いでしょう。
たとえば、映画を観た感想を、この型で書いてみるという練習もありですね。
ブログは、小論文の型をマスターすれば論理的に書けるようになる
この型に当てはめてかけば、長文を書いていても、テーマがブレることはありません。
しかし、型を無視して、適当に文章を書き綴っていくと、いつしか論点がずれていたり、あれも言いたい、これも言いたいと頭の中が混乱し、余分なことを述べたりして、まとまらなくなるのです。
ブログは、まさに、この型にあてはめて書けば、それなりに綴れます。
ブログには、必ずタイトルが付きますから、それをテーマとして、論点をぶらさずに書くことを意識すればいいのです。
文章は難しい、という意識を多くの人は持っています。
しかし、論理的な文章を書くことは、1つの技術ですから、覚えてしまえば難しくはありません。書いて慣れることで上達ができます。
それよりも、文芸作品を書くほうが、センスや表現力、語彙力が問われますから、難しいですね。また、文芸作品は、作家としての感性も必要です。
でも、自分のブログを書く、自分の本を書くという場合は、多くは、この小論文の型で文章を書けるようになれば、難しさは半減します。
次回は、実際に、この型をブログに応用した書き方を紹介しますね。
投稿者プロフィール
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マーケティング出版コンサルタント 環木琉美(たまきるみ)
ペガサス出版代表
2013年より電子書籍出版サービスを開始し、特に本の執筆支援を得意とする。テクニカルライターとして過去に商業出版で総部数60万部を出版。豊富な出版経験を活かして、現在は、起業家や小さな会社向けにターゲットを絞り、販売促進の本を提案している。情報化時代の信用・信頼につながる本を、ブログを書くように普通に皆が書けるようになる時代が来ることを願っている。
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